お金がなくても平気なフランス人・お金があっても不安な日本人

 
お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人 (講談社文庫)

 東京駅で、表紙買いした文庫本です。「なくても平気なフランス人」より「あっても不安な日本人」に惹かれました。昨今の金融不安のニュースの中、なんとなーく不安な気持ちを分析するヒントでもないかと。

 著者は20年間フランスで家族と共に生活していた、吉村葉子さん。

 読み終えた感想として、フランス文化が、とてもテンポ良く織り込まれた、楽しい文庫でした。マルシェ(市場)が作る生活のリズムや、日本にはない習慣(リスト・ド・マリアージュ、ヴィアジェ)の話、また、コンビニや自動販売機に対する意見が、自分に近いなぁ。そう、日本は物にあふれすぎです。。。なんて思ったりと、最初から最後まで楽しめました。

 「不安」がすっきり解消されたわけではないのですが、きっと自立心と足る事の認識の違いかな。というのが結論。本に書かれているフランス人は、断片的には聞いたりしてたが、想像以上に、いろんな事が理にかなってる気がしました。徹底的に個が大事にされる、カップルで行動する、バカンスをうまく過ごす、子供に対して変な甘やかしがない、親からの自立、子供からの自立などなど。

 僕の場合、親から自立してるつもりでも、様々な援助があるのが日常。実家は何かと気持ちが楽になったり。仕事にも、どっぷり。自立してるしてない、と言うことよりも、そもそも自分・相手を見るのか。そこから違うなぁ。

 とても面白い異文化を、また一つ知った気がします。うまく取り込んで、良い自分の文化となるようにと思います。