邂逅の森

邂逅の森

友達から進められて手元に。一気に読みきりました。出張もあり、賞味二日だったかな。

マタギの話。話には聞くが、この本を読むまでは「狩りで生きる」事をリアルに想像できなかった。マタギである主人公:富治が子供から大人になるまでの過程を、自分が生きてるように感じながら読み進めました。青年の性の描写の生々しさにわかると共感しつつ、少年時代から体の一部としてきたマタギが感じる喜びの描写も深く納得して、僕自身の年齢(31歳)を前後して変化していくストーリーが没頭した要因かなぁと思います。

また大正の時代背景と、マタギ達の生活への影響が手に取るようにわかる説明がされているのが、面白さの一つだったのかなと思う。読み手の流れを妨げずに、さらりと挿入されているところがうまい。

熊谷達也の他の作品にも興味が沸きました。素晴らしい作品を書いた作者と、紹介してくれた友達に感謝。

邂逅の森 WikiPedia