幸せを届けるボランティア 不幸を招くボランティア

幸せを届けるボランティア不幸を招くボランティア (14歳の世渡り術) [ 田中優 ]

先日講演を聞いた、田中優さんの本。14歳の世渡り術というシリーズで、中学生に語りかけるような文体で、平易にボランティアとは?を説いた本。

目の前の行動に、目が行きがちな世の中のボランティア。でも、もっと背景まで理解して知ることにより、適切な関わりが出来るというところに共感できる。それも無理なく楽しみながらというところが良い。1つの団体であっても、いろんな役割がある事が紹介されている。

ボランティアをする立場から見ると、背景を尋ねられた時にも適切に回答できるだけの意識のもとでやる事の大切さを改めて感じた。

興味を持てたのが、小さくてもボランティア活動達がつながっていく事。また、気持ちだけで問題を解決する事をを目指すのではなく、仕組みを作っていく事で解決を目指すという事の二つ。

農薬、ゴミ、原子力、これら個別の活動はそれぞれに理解できる。しかし自分の中ではつながってなかった。でも、田中さんの活動を読むと、つながっていく・つながって行っている。

講演でも感じたのだが、ただの熱弁をふるった話ではなかった。公表されているデータを適切に組み合わせて、合理性の有無がわかるようになっている。空き缶のデポジットも同じで、空き缶が捨てられている状況に、拾うことが良いことだという気持ち以外の仕組みでの解決案が示されている。


最初は意識しながらになりそうだが、さりげないボランティアが出来るとよいなぁ。